Form W-8BENの書き方を詳しく解説【2021年版】

役立ち情報

わたしは、普段フリーランスで仕事をしていますが、少し前に、アメリカのクライアントから仕事を受注した際、 Form W-8 BEN への入力・提出を求められました。

クライアント
クライアント

Form W-8 BEN を記入していただきたいので、PDFを送ります。

これに記入して、送り返してくださいね。

Ling
Ling

(独り言) えっ。何何??

そもそも、Form W-8 BEN って何?

何のため?

これを書かないとどうなるの?

とわいてきた色々な疑問に対し、調べてみましたので、この記事にまとめてみたいと思います。

フリーランスの方で、同じような状況に出くわした方のお役に立てればと思います。

ちなみに、私は日本在住の日本人です。

Form W-8 BEN とは何か?

正式名称は、「Certificate of Foreign Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding and Reporting (Individuals)」です。

そのまま訳すと、

「アメリカの源泉徴収及び報告に関する受益者の在外証明書 (個人)」

となります。

通常、アメリカに居住していて、アメリカでなんらかの収入を得ている場合は、アメリカに税金を納める必要があります。

が、アメリカに居住しておらず、アメリカからなんらかの収入を得る場合、アメリカで税金を納めることを免除または減免する、という証明書になります。

つまり、アメリカからなんらかの収入を得るけれど、アメリカ在住ではなく、アメリカ国外に在住なので、それを証明するから源泉徴収しないで、ということになります。

なお、この証明書は、IRS – Internal Revenue Services (アメリカ内国歳入局 = 日本でいうところの国税庁) から発行されているものです。

詳細は、IRSのウェブサイトにあり、フォームのダウンロードリンクと、書き方の説明 (PDF/HTML)を確認することができます。

フォームは、パソコンのローカルにいったんダウンロードしてから編集します。ブラウザから直接フォームを開いたままだと、編集ができません。

上記のIRSのウェブサイトには、このフォームがどんな場合に提出すべきか、ということについても書かれています。

・あなたが外国人かつ源泉徴収の対象となる金銭の受益者である場合、源泉徴収義務者または支払者に対し、W-8 フォームを提出せよ。

・源泉徴収の減額または免除に関わらず、求めに応じて、源泉徴収義務者または支払者に対し、W-8 フォームを提出せよ。

私のケースは、ばっちり当てはまっていました!

書き方 について解説

IRS のウェブサイトからフォーム (PDF) をダウンロードします。

入力箇所は、大きく分けて Part I、Part II、Part III の3か所あります。

順を追って説明していきますね。

W-8 BEN フォーム
W-8 BEN Form

ちなみに・・・クライアントから受け取った W-8 フォームを確認したところ、2006年2月版で、とても古いものでした。(注:この記事を書いているのは、2020年3月)

フォームの左上に Form W-8 BEN とフォームの名称が記載されていますが、そのすぐ下に、(Rev. July 2017) とあります。Rev. は Revision(=改正) の略で、2017年7月改正、という意味になります。

Revision

ですので、入力・提出する前に、最新フォームをウェブサイトからダウンロードして、手元のフォームが最新版かどうかを確認することをオススメします!

Part I

Part I には、入力箇所が8項目ありますが、すべて入力するケースは稀だと思いますので、心配はいりません!

W-8 BEN Part I
Part I

1. Name of Individual who is the beneficial Owner

個人名です。名、姓の順でローマ字で入力します。

例:Hikaru Sato

2. Country of citizenship

国籍です。英語で記入します。

例:Japan

3. Permanent residence address (street, apt. or suite no., or rural route).

現住所を書きます。

居住者ではないことが源泉免除・減免の条件なので、アメリカ国外の住所です。

この項目は、入力箇所が3か所に分かれていますが、小さい範囲⇒大きな範囲の順で入力します (日本語と反対です)。

例:〒100-0014 東京都千代田区永田町1丁目7−1 1010 号の場合、下記のようになります。

項目名入力例
Street, apt. or suite no., or rural route#1010 1-7-1 Nagatacho
City or town, state or province.
Include postal code where appropriate.
Chiyoda-ku Tokyo, 100-0014
CountryJapan

4. Mailing address (if different from above)

書類の郵送先です。上記3. で記載した現住所と異なる場合に記載します。

同じ場合は、空欄のままでOKです。

5. U.S. taxpayer identification number (SSN or ITIN), if required

米国納税者番号です。番号を持っていれば記入します。

  • SSN = social security number 社会保障番号
  • ITIN = individual taxpayer identification number 個人納税者識別番号

6. Foreign tax identifying number

外国の (アメリカ以外の) 納税者番号です。

日本の場合は、マイナンバーを記入します。

例:1234 5678 9012

万一、マイナンバーがない場合は、その理由を書きます。(海外在住者には通知カードが郵送されません。)

7. Reference number(s)

参照番号。下記のケースに当てはまらなければ入力不要。

金融機関から、この W-8 BEN フォームの提出を求められていて、その金融機関に口座を所有している場合に口座情報を入力。

または、この W-8 BENフォームを他のフォーム (例:W-8IMY) などと関連づける場合、参照番号またはコードを入力して、関連が分かるようにするために入力。

8. Date of birth (MM-DD-YYYY)

生年月日です。MM-DD-YYYYの形式で書きます。

例:01-01-1920

Part II

ここのパート II が理解するのにかなり時間がかかりました。

W-8 BEN Part II
Part II

9. I certify that the beneficial owner is a resident of …

これは、「恩恵の受給者は、[ ] 国の居住者であることをここに証明する、アメリカと当該国の租税条約の意義の範囲内で。」という意味です。

(直訳しました。)

書き方の6ページ目 (Part II > Line 9) によると、

「第3章に基づき、源泉徴収の対象となる支払に関しアメリカと租税条約を締結済みの他の国の居住者として、租税条約の恩恵を申請する場合は、租税条約上、居住者であることを主張する国を記載する」とあります。

日米間では、2004年3月30日に、日米租税条約が公布及び告示されていますので、ここは、Japan と記載しました。

ちなみに、第3章とは、内国歳入法の第3章(外国人非居住者および外国法人に対する税金の源泉徴収)を指します。

10. Special rates and conditions

この項目は、Part III と9. の項目ではカバーされない条件を記載する必要がある際に、入力します。

特に条件がなければ、空欄のままです。

Part III

このフォームに記載した内容が正しいことへの署名です。内容をよく確認しましょう。

W-8 BEN Part III
part III

Signature of beneficial owner

デジタルIDで署名する必要があります。

  1. 署名エリアをクリック
  2. [新しいデジタルIDを設定] をクリック
  3. デジタルIDの種類を選択
  4. 画面の指示に従って進め、署名を完了

注意:署名をすると、「名前を付けて保存」をしなければならなくなり、そのタイミングで他の入力項目がロックされます署名は、最後の最後にしましょう!

Adobeのウェブサイトに、デジタル ID で署名をする手順についての詳細情報がありますので、こちらをご参照ください。

Date (MM-DD-YYYY)

署名をした日を、MM-DD-YYYYの形式で入力します。

例:03-31-2020

Print name of signer

個人名です。名、姓の順でローマ字で入力します。

例:Hikaru Sato

Capacity in which acting (if form is not signed by beneficial owner)

本人が署名をする場合は、入力不要です。

Form W-8 BEN の注意点

  1. 署名したフォームは、基本的に、署名日から3年プラスその年の末日まで有効です。 (書き方の2ページ目 ⇒Expiration of Form W-8BENの項を参照)
  2. フォームに記載の内容が古くなった場合は、30日以内にあらたに正しい情報でフォームを提出する必要があります。(書き方の最終ページ ⇒CAUTION参照)
  3. この W-8 BEN フォームは、IRS (アメリカ内国歳入局) に提出するのではなく、要求者 (源泉徴収義務者) に対して提出する必要があります。 (書き方の2ページ目 ⇒Giving Form W-8BEN to the withholding agent.の項を参照)

まとめ

当初、入力箇所は、合計で14か所で、1ページのドキュメントなので、10分もあれば終わるだろうと高をくくっていました。

しかし、第3章とか、租税条約とか、 源泉徴収義務者とか、 調べれば調べるほど、分からないことだらけでした。

そのときの苦労がこうして記事になりましたが、これを読んでくださっている方々の一助になれば、うれしいです。

もしお気付きの点がありましたら、遠慮なくお知らせください!

積極的に活用しているDeepLについての記事はこちらです:

タイトルとURLをコピーしました