2022年9月下旬に、Memsourceから、1通のメールが届きました。
内容は、MemsourceとPhraseが「ローカライゼーションスイート (=Phrase Localization Suite)」を発表したとのお知らせでした。(以下の記事を参照)
そして、それよりさかのぼること約2年の2021年1月には、Memsource社がPhrase社を買収したとのプレスリリースがありました。(以下の記事を参照)
2021年1月の買収、そして「ローカライゼーションスイート」の発表によって、CATツールとしてのMemsourceにどんな変更点があったのかを調べました。
- CATツール (Memsource) の変更点
- ローカライゼーションスイートとは何か
- CATツールの現状
Memsourceユーザーにとっての変更点は名称のみ
2022年10月に入ってからだと記憶していますが (もしかしたら2022年9月だったかもしれません)、Memsource上のロゴが変わったことに気が付きました。
ロゴが「Memsource」から「Phrase」に変わっています。(以下の画像を参照)
CATツール上のUI表示の位置などについて、多少の変更はあったものの、実際に使用していて気が付いた変更点はありませんでした。
- CATツールの料金設定
- ログインURL
- 使用方法
なので、2022年11月現在、CATツールへの影響はほぼゼロです。
つまり、安心して引き続き使用できます (今のところはですが)。
ローカライゼーションスイートって何?
買収とローカライゼーションスイートによって、何がどうなったのでしょうか。
まず、もともと、別々の会社だった以下の2つの会社 (サービス) が、買収によって1つになりました。
- Memsource (翻訳管理システム = CATツール)
- Phrase (ソフトウェアローカライゼーションプラットフォーム)
この2つのサービスが統合され、「ローカライゼーションスイート」として、企業のローカライゼーションに活用できるようになりました。
つまり、MemsourceとPhraseを一緒に使用したい場合は、「ローカライゼーションスイート」を使用すればよい、ということです。
一方、既存のサービス (MemsourceやPhrase) を継続して使うことも可能です。
機能はそのままですが、名称が変更されています。
- 旧Memsource → Phrase TMS
- 旧Phrase → Phrase Strings
MemsourceがPhraseを買収したのに、Memsourceの名前が消えた!
CATツールの現状
CATツールであるMemsourceあらためPhrase TMSについて、以下3つのポイントについて、以前と現在とで比較してみました。
- 料金
- CATツールのログインURL
- 使用方法
MemsourceとPhrase TMSの料金の比較
まずは、料金についてです。
私は1年間のサブスクを登録しているので、しばらくこのまま使用できますが、このタイミングで値上がりしていたらイヤだなと思っていましたが、料金は変更なしでした。(記事執筆時点)
Memsourceのときの料金設定
以下が、2022年9月1日にこちらの記事を更新した際に確認していた、Memsourceの料金設定です。
Phrase (現在) の料金設定
続いて、以下が2022年11月8日に確認した際の、Phrase TMSの料金設定です。
2022年9月時点と11月時点で、3つのプランについて変更がないことが分かりました。
変更がなかったのは良かった!
アドオンの料金設定
さらに、Team Start (チームスタート) 用のアドオンについても確認しました。
Memsource時は7ドルで、Phrase TMSでも7ドルと変更ありませんでした。
今後、世界の物価上昇にあわせて変更される可能性もあるかもしれません。
引き続き注視したいと思います。
ログインURL
社名がPhraseに変更され、ほとんどの関連サイトが新たなドメインであるphrase.comに移行されました。
その一方で、Phrase TMS (CATツール) のログインURLは、変更はありませんでした。
とりいそぎ、ブックマークの変更はしなくて済みそうです。
使用方法
現時点では、Memsource時の使用方法から変更はありません。
機能向上については大歓迎ですが、UIや操作性はあまり変更しないでほしいと願っています。
現在の使い方にだいぶ慣れてしまったため、大幅な変更があると、キャッチアップするのに時間がかかり、生産性に影響するのが懸念されるからです。
他のCATツールにはもう乗り換えられません
MemsourceがPhraseを買収|CATツールMemsourceへの影響は?・まとめ
2021年1月のMemsourceによるPhraseの買収、そして「ローカライゼーションスイート」の発表によって、CATツールとしてのMemsourceにどんな変更点があったのかを調べました。
ポイントとしては以下の3つです。
- CATツールの変更点は名称が変わったのみ (Memsource→Phrase TMSに名称変更)
- ローカライゼーションスイートとは、CATツールとソフトウェアローカライゼーションプラットフォームが1つになったもの
- CATツールの現状として、料金、ログインURL、使い方に変更なし
現行通り、ツールを使用できることは嬉しいことです。
ただ、今後、何らかの変更があるかもしれませんので、状況を注視していきたいと思います。
何か状況に変化があれば、あらためて記事を更新したいと思います。