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【CATツール】Phraseで日本語を入力したそばから勝手に消すバグ

Phrase
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翻訳作業において、CATツールとして日常的にPhrase (旧Memsource) を使用しています。

(memoQもたまに使いますが、Phraseと比較すると、ちょっと使いにくいと感じています。)

それで、同ツールにおいて日本語を入力するときに、長らく悩まされている事象があって、その事象がやっとPhraseのサポートチーム側にバグとして認定されたので、記録として残そうと思います。

この記事で書いていること
  • Phraseで起きた事象の詳細
  • 自分でやったトラブルシューティング
  • バグ登録されるまでのタイムライン
  • Phraseのサポートチームの問題

もし検索でこちらの記事にたどりついて、同じ事象が発生していて、Phraseのバグなのかパソコンなどの環境依存か分かりかねているPhraseユーザーの方がいれば、当記事がお役に立てれば嬉しいです。

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Phraseで起きた日本語入力の詳細

この事象、一言でいえば、日本語を入力中に、まだカナ変換も漢字変換もしていないタイミングで、入力した文字がひらがなで下線のついた状態のものが、ざくっと一気に消える事象です。

事象の例
  • その1
    かなを入力する (例:ぷろだくとさぽーと)
  • その2
    最後の「と」を入力した瞬間、「ぷろだくとさぽーと」が一気に消される
  • その3
    カーソルは、入力前の位置に戻る

  • その4
    カーソルの前の文字も勝手に消していることもある。カーソルが勝手に次のセグメントに移動することもある
Phraseの日本語入力時の不具合
  • 入力途中のひらがなの文字列が、かな変換または漢字変換する前に、勝手に削除される

この事象、毎回発生するのかというとそういうわけではなくて、一度発生するとそれ以降は繰り返し発生します。

Phraseの編集画面を開いてすぐではなく、少し (5分以上?) 経過してから、出るようになります。

なお、入力する文字数に関係しているのかと思いきや、上記のように8文字で発生することもあれば、3文字ほどで発生することもあります。

解決方法は?

この事象はPhraseのバグとして認定されたばかりなので、現時点 (記事執筆時点) では、この事象を解決する方法がありません。

回避方法としては、メモ帳でタイプしてコピペする、あきらめずにがんばってタイプする、またはPhraseの該当ジョブの編集画面を開きなおす、くらいでしょうか。

頃合いを見て、サポートチケットから状況について問い合わせたいと思います。

何か進捗あったら、当記事を更新します。

  • 解決方法はあるか?今のところなし

自分でやったトラブルシューティング

備忘録として、自分でやったトラブルシューティングの記録も残しておきます。

  • 複数のブラウザを試す →Google Chrome、FireFoxでも事象再現
  • LANケーブルを引き抜いてネットを切断→接続なしの状態でも事象再現
  • Phrase編集画面で、何らかの文字列でフィルタをかけ、一部のセグメントが表示されている状態→フィルタをかけていなくてもかけても事象再現

どういった環境下で再現するのか、しないのか、いろいろ試してみたものの、まったく分かりませんでした。

ただし、半角英数で入力した場合は、文字変換が伴わないためか、まったく同事象は発生しませんでした。

バグ登録されるまでのタイムライン

続いて、2025/12中旬に、この不具合をPhrase サポートに問い合わせてから、2025/6上旬にバグとして登録されるまでのタイムラインを記しておきます。

6ヵ月もかかるなんて尋常じゃないと思いつつも、バグ登録されたという一応のゴールということで。

なお、サポート担当者とのやり取りの回数を数えてみたら、20回以上あったのですが、細かく書くのも大変なので、ざっくりとした流れだけ書きました。

バグ登録されるまで
  • 2024/12中旬
    (私) Phraseサポートに日本語入力時の不具合を報告

    (サポ) Windowsバージョン (Win 11 – Home)、使用言語、事象発生時の画面の録画を求める

  • 同日
    (サポ) テストしたが再現しないとの回答
  • 2025/1上旬
    (サポ) 再び、再現しないとの回答

    そのときの画面の録画を提供してくれたが……

    なんと「これは」「テストです」と打っただけのもの、「ふぁ」とだけ打って予測変換からマウスポインタで「ファミリーマート」を選択するというものという何とも簡単なテスト内容だった

  • 2025/2上旬
    (私) その後の回答がないので催促
  • 同日
    (サポ) 最初の担当者の退社、サポートの人員不足、日本語話者に確認する旨の回答

    Phraseの中も大変なのか、何なのか知らないが、最初の担当者はいつのまにか退社していた。次の別の担当者が、引き続きチケットの対応をしてくれた

  • 2025/2中旬
    (サポ) 複数ブラウザのシークレットモードでのテストを依頼

    (私) テストしたところ、再現したことを確認

  • 2025/3下旬
    (サポ) 再び画面の録画を提供するよう依頼

    ※前回提供したものは削除された模様。(なぜ消すの?)

    (私) 翌日録画して提供

  • 2025/4下旬
    (サポ) IME以外で、Google日本語入力で再現するかテストを依頼

  • 2025/6上旬
    (私) 再現したので報告

  • 同日
    (サポ) 同じ事象の報告が別のユーザーからあった、バグ登録したと返信

    再現したときの文字列を伝えたところ、再び、画面の録画を要求されたので、録画し提供

こうしてみると、本当に長いですね。

私自身の側でもテストで再現するのに、時間がかかってしまったところもあるけれど、全体で6ヵ月近くかかるというのは長すぎでは?と思った次第です。

「同様の事象が、他のユーザーから報告があった」ということで、やっとバグ登録されたわけですが、結局サポートが何かしたことでバグとして認定されたわけではないという点は重要なことだと考えています。

そもそも、私の報告した事象は、Phraseの問題だとはまったく認識されないという期間がだいぶありました。

「そんな事象、聞いたことないし、パソコンとかの環境依存じゃないの?」くらいの勢い。

言ってしまえば、他ユーザーからの報告がなければ、「事象が再現しない」で終わっていたかもしれません。

ここで強調したいのは、同じ事象を報告してくれたユーザーの方、ありがとうございます!です。

Phraseのサポートチームの問題

続いて、なんでそんなに時間がかかったのか、というところです。

課金してツールを使っているのに、サポートへの投資を節約しないでほしいと思う次第なのですが。

で、Phraseの担当者も言っていましたが、人員不足が一番の遅れの原因だとのこと。

それは、まぁ仕方ないのかもしれませんが、驚いたのが、人員不足により日本語の分かる人員が少ないため、言語特有の問題は優先順位が下がる、ともコメントしていたことです。

今回の問い合わせでも、サポートチームサイドで事象を再現したわけではなく、「同様の報告があったから」というある意味他力本願な要素があるわけで……。

  • 人員不足
  • 日本語が分かる人員がいない
  • 優先順位が下がる

6ヵ月という期間、この事象が発生する度、サポートからの満足いく回答が得られない度、画面の録画を求められる度に、ストレスが溜まりましたが、バグとして登録されたということで、少しスッキリしました。

【CATツール】Phraseで日本語を入力したそばから勝手に消すバグ・まとめ

ということで、今回の記事では、「日本語入力したそばから、カナ変換・漢字変換する前に、勝手に文字を消す」という事象についてご紹介しました。

  • 日本語入力したものが勝手に消える事象は、Phraseのバグと認定
  • 回避策は、メモ帳でタイプしてPhraseにコピペする、あきらめずに入力する、Phraseを閉じて、再度開く、など
  • Phraseのサポートは人員不足の傾向 (改善途上かも?)
  • Phraseが対応している言語で、十分なサポートが提供されているわけではない

諦めずに、サポート担当者に言われるがまま、情報を提供し、テストをしたことが功を奏したかもしれません。

画面の録画なんて、ちょっと手間がかかるので、なんで何回も依頼してくるんだ!?と思わなかったわけではありませんが、短期は損気、ということで、がんばった自分をほめてあげたいところです。

とはいえ、まだこのバグが解決したわけではないので、先行きを見守りたいと思います。

もし同様の事象で、お困りの方がいらっしゃったら、こちらの記事のことは知らないことにして、Phraseのサポートに問い合わせをしてみると、困っているユーザーがたくさんいるということが認識されて、バグ解消への期間が短縮されるかもしれません。

たぶん。

ということで、少しでもこの記事が役に立てていたら何よりです。

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